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少年部の指導心得
子供達に良き背を見せ、よき手本となるためにも…

立崎辰雄 (範師五段)

近年、日本経済は企業の大小を問わず深刻な事態になっています。そして未来を担う子供達とみれば、学級崩壊、荒れたり、キレたりしている子供が増え大きな社会問題となっています。
具体的にどのように対応したらよいのか、教師だけで対応するには手に負えない状況になり、親も自分の子供を掌握しきれず、どんな躾をしたらよいかわからないケースが増えています。悩みを抱え疲れている大人達が、子供をしかりつけてばかりいるなら、子供達の意欲は減退し、やる気を一層失う結果になってしまいます。
子供は励ました方がよく学ぶものです。そして、子供は、親の背を見て育ちます。親の姿から良いことも悪いことすべて吸収しますから、口だけで何かを教えこもうとしてもダメです。親がどんなふうに喜び怒り哀しみ楽しさを表すのか、子供たちは大人の姿を手本としています。
子供を育てるには、強い忍耐力と広い心を持つことです。ゆっくりと時間をかけ善悪の判断を教えることが大切で、何が正しく何が間違っているのか、教えの意味を子供に考えさせてゆくことも必要です。そのためには、知識や学問だけではなく心身の教育、『心』と『身体』を磨く事が必要です。子供がたくましく、心豊かには育つためには、「体力」「精神力」「持久力」、そして『忍耐』が不可欠です。

「教育」としての武道
心身の教育のためには、子供達を適切な環境においてあげることが大切です。子供達を育み教える方法の一端は、それこそ武道にあり、武道精神の中にあります。武道は、人間にとって一番大切な『心』を磨くことを身を持って教え示してくれます。「礼節」「礼儀」、人を敬う心、両親や先輩に感謝し尊敬する心といった道徳観念の教えは修行(稽古)を通じて体得することができます。
「信頼と感謝」「自他共栄」「精力善用」これは、佐藤塾が「基」としている三つのモットーです。人間性の基礎である『心』を磨き、精神を高め、日々の鍛錬と稽古の過程を重んじ、武道を通じて人間形成の基礎を学ぶことができます。

指導者の心得
子どもたちに武道を教える指導者自身も一緒に学ぶことが大切です。子供に「何を言う」のではなく、子どもと一緒に「何をするか」なのです。子ども達は、誰も身をもって示す良き親、良き大人、良き指導者を必要としています。
私は、子ども達に良き背を見せ、よき手本となるためにも、子供達と一緒に汗を流し武道精神を学んでいきたいと考えています。これから先、困難な事態にであった時その困難を切りぬける強い精神力を子供達に身につけてもらいたい。そしていつか良き親、良き師になってもらうためにも!

押忍